中国茶のこと

六大分類と効能

  • 緑茶(りょくちゃ、リゥチャ) 不発酵
    • もっともポピュラーなお茶です。
    • 効能は、免疫力アップ、疲労回復、美容効果があります。
  • 白茶(しろちゃ バイチャ)   弱発酵
    •  茶葉が芽吹いて白毛の取れないうちに採取し、発酵度が非常に浅い段階で自然乾燥させたお茶です。
    • 効能は、熱を取り除き、のぼせを鎮め、解毒健胃、心血管保護、リラックス効果があります。
  • 黄茶(きちゃ ホァンチャ)   弱後発酵
    • 釜炒りしてからまだ熱のある内に紙で包んで軽く発酵させる後発酵茶です。 工程に手間がかかるため、生産量が少なく珍重されています。
    • 効能は、ダイエット効果、不眠解消、老化防止、目の疲れ、視力減退解消。がん予防があります。
  • 青茶(あおちゃ チンチャ)   半発酵
    • 烏龍茶とも呼ばれる半発酵茶です。 茶葉を日光にさらす過程で、茶葉が青みを帯びた色に変化することから青茶と呼ぶようになったともいわれています。
    • 効能は、老化防止、美容効果、虫歯予防、脳をすっきりさせ、集中力アップ、動脈硬化症予防があります。
  • 紅茶(こうちゃ ホンチャ)   完全発酵
    • 比較的、渋みが少なく甘い紅茶が多い傾向です。
    • 効能は、リラックス効果、疲労回復、滋養強壮、 消化促進があります。
  • 黒茶(くろちゃ ヘイチャ)   後発酵
    • 完成した茶葉に微生物を植え付け、発酵させたお茶です。 長期保存ができる特徴があります。
    • 効能は、ダイエット効果、脂肪分解促進、血圧調整、二日酔い緩和があります。

中国茶の産地(四大茶区)

  • 江北茶区
    長江以北
    主に緑茶と黄茶の産地
  • 江南茶区
    長江中流から下流域の南部
    主に緑茶、白茶、青茶、紅茶、黒茶の産地
  • 西南茶区
    中国の南西部
    主に緑茶、黄茶、紅茶、黒茶、花茶の産地
  • 華南茶区
    中国南部(台湾も含む)
    主に緑茶、白茶、青茶、紅茶、黒茶の産地

茶葉の製造工程

お茶の種類    製  造  工  程
緑 茶殺青(さっせい)→揉捻(じゅうねん)→乾燥(かんそう)
白 茶萎凋(いちょう)→乾燥(かんそう)
黄 茶殺青(さっせい)→揉捻(じゅうねん)→悶黄(もんおう)→乾燥(かんそう)
青 茶萎凋(いちょう)→做青(さくせい)→殺青(さっせい)→揉捻(じゅうねん)→乾燥(かんそう)
紅 茶萎凋(いちょう)→揉捻(じゅうねん)→発酵(はっこう)→乾燥(かんそう)
黒 茶殺青(さっせい)→揉捻(じゅうねん)→渥堆(あくたい)→乾燥(かんそう)
花 茶殺青(さっせい)→揉捻(じゅうねん)→緑茶完成→薫花(くんか)
殺青(さっせい)

殺青とは、摘み取ったばかりの茶葉を高熱の釜で炒り、熱を加え酸化・発酵を抑える工程。

揉捻(じゅうねん)

茶葉を揉むことで、次のような効果があります。茶葉の組織や細胞を破壊し、酸化酵素を含んだ茶汁を出し、空気に触れさせることで酸化発酵を促す茶葉の形状を整える葉脈や茎中心部にある水分を圧力をかけて揉み出すことで水分を均一にする

萎凋(いちょう)

摘採した生葉を天日干しや日陰干し、もしくは萎凋漕で人工的に水分を取り除き萎(しお)れさせることにより、香りの発揚を促す工程です

悶黄(もんおう)

悶黄とは、茶葉を乾燥させる途中に、高温多湿の場所に放置し菌の働きで発酵させることにより茶葉は黄色くなります。

渥堆(あくたい)

渥堆(あくたい)とは、中国茶の製法において、茶葉を湿った布で覆って保温保湿し、微生物や菌の作用で発酵させる工程です。後発酵とも呼ばれます。

薫花(くんか)

薫花とは、半開きのジャスミンの花の上に緑茶を敷き詰め、加熱・乾燥させて香りを移して作ります。この工程を花を取り替えて繰り返し行います。回数が多いほど高級で、花の香りがながく続き飲み飽きることがありません。